nico先生は、陽当たりの良い海辺の診療所で、人々が元気で過ごせるように願いながら、日々診療にあたっています。そんなかたわら、時々ぼんやりしながら、いろいろなことを思うのでした。
でも 鼻先の風は
昨日よりも キンとくる
まだまだだと思ってた
じっと耐えるだけじゃないから
知っているんだろうな
咲く時を
山で コーヒーを入れてみた
澄んだ空気の中で 一杯口に運ぶ
少し離れたところに
白く輝く何かに気づく
カップを持ったまま近づいてみる
朝露に濡れた翅が きらきらと
ふうっ と一息こぼれる
片付けようとふと見たテーブル
黒いマントを着た
口を開けた姿にぎょっとする
秋の日の夕暮れに
とうとう現れた!
そんなドキドキを
大切にしたい