nico先生の海辺の診療所
nico先生は、陽当たりの良い海辺の診療所で、人々が元気で過ごせるように願いながら、日々診療にあたっています。そんなかたわら、時々ぼんやりしながら、いろいろなことを思うのでした。
2020年8月28日金曜日
楽しみなこと
まだ肌寒い日に
庭に次々咲き始める白い花
暖かくなった頃に
赤く甘い実を実らせることがわかっているから
刈らずにそのままにしている
暖かかくなったら
ジャムでも作ってみようか
2020年8月19日水曜日
宝探し
木々の葉も落ちて
寒々しい時期に 山に入ってみる
それはそれで 趣深いが
やはり なんとなく寂しい
そんな中に
赤い実を見つけると わくわくする
持ち帰って リースにして飾ろう
2020年8月12日水曜日
Baby Jacket
早朝に起きて
外に出てみると
昨日なかった場所に
くっついているものがあることに 気づく
もう少し 早起きしていれば
あの 美しく白い姿に
出会えたんだろうな
いま そこらで忙しなく 鳴いている
頑張れ!
2020年8月4日火曜日
Lamp
8月に入ると
店先で見かけるようになる
その独特の形から
迎え灯に見立てられ 飾られる
今年も
あなたの帰りを
待っています
カラスウリ
自分勝手な好みだけれど
朱色が大好き
元気になる気がするから
常緑の木々の間に
この実が差し色を加えると
紅葉のない森も華やいで見える
きっと、そのせい
2020年7月22日水曜日
そのときまで
同じ房に詰まった違う個性の1粒1粒は
大きくなるまで嫌でも同じ房で成長する
いずれ房を離れ
それぞれがそれぞれに
芽を出し育っていく
とりあえず
今は1つの房の中で
それぞれその時を待っている
じっと待っている
2020年7月16日木曜日
夢中
小さな子どもが
北風の吹く 寒い日に
球根を植えていた
毎日毎日
あげすぎじゃない?
と思うほど たっぷり水をあげていた
ある朝
笑顔と一緒に
大輪のチューリップが咲いた
2020年7月12日日曜日
紅葉
道路沿いの木々の葉が
少しずつ色づいてきていることに気がついた
目の前にある
それらしい枝をちょっと拝借
雑多な部屋の片隅に
小さな秋がやってきた。
2020年7月5日日曜日
空澄みて
気持ちのいい朝
ふと足下を見ると
色づいた桜の葉が何枚も落ちている
ただ美しいと感じて腰をかがめた背中には
澄み渡る秋の空が広がっていた
2020年7月2日木曜日
お楽しみ
ある朝
それが口を開けていることに 気がつくと
一つ手に取り
中の果実をいただいてみる
口の中に 甘酸っぱさが広がる
種を 口の中に いっぱいためて
子どもの頃のように
ぶぶっと飛ばしてみる
何だか 楽しくなる
2020年6月28日日曜日
いつも笑顔で
生きていると
苦しみや悲しみをを
抱える事が いくつもある
でも 努めて笑顔で過ごすようにすると
それが 和らぐらしい
この花の花言葉は
「いつも笑顔で変わらない」
毎日の生活で
心がけておきたい
2020年6月25日木曜日
風のあしあと
散歩道には
ポキリと折れた枝が落ちている
手にとって見てみると
まだまだ小さいドングリが
そういえば
ゆうべ窓をたたく音を聞いた気がする
2020年6月22日月曜日
Family treasure
子どものころに大切にしていたもの
親になった時
自分の子どもに受け継がれる
たかがおもちゃだろうが
目には見えない
何かと一緒に
受け継がれる気がする
2020年6月20日土曜日
鼓動
あの頃
あこがれていたステレオの中で
ぼんやり光っていた真空管
今は光ることさえなくなったけれど
じっと見ているだけで
胸が高鳴る。
impression(印象)
この花は
葉の形が仏様が座っている
蓮華座のようだからつけられたらしい
花の形は
仏様が手を合わせているようにみえるから
名付けられたのだと
長い間思っていた
いずれにしても
よく似合った名前だ
2020年6月18日木曜日
Change
そのまま食べても 美味しいけれど
天日で干すと
また違った美味しさが 溢れ出す
手をかけた分だけ
美味しくなるのだろう
そういう変化は 大事な気がする
2020年6月17日水曜日
一刻
花が咲くのは1日
成長が早い実は
あっという間に食べ頃を逃す
瞬間瞬間の積み重ねで
今日もおいしく頂きます
2020年6月16日火曜日
Confession?
ある日
片付けをしていると
棚の奥の空き瓶の中に
時間が十分経過してしまった
骸を見つけた
ヤモリの思いを汲んだり
気持ち悪いと思ったりするより先に
そのつくりの美しさに
見とれてしまった
2020年6月15日月曜日
Dahlia
花屋で見かけた
花茎の長いその花は
何とも 魅力的な姿をしている
1つ1つの花弁は
今にも 動き出しそう
凛としていて
優しさと力強さが
伝わる
2020年6月14日日曜日
HAZAMA
屍になっても
生きていても
物体として そこに存在する
違いって何だろう
意思を持っていること?
動いていること?
その境目は
一体どこに あるのだろう
2020年6月13日土曜日
Found
お気に入りの
ルノー4の調子が悪い
長年使いっぱなしだったので交換
取り外して じっと見ていると
こいつは実にカッコいいことの気づく
工業製品っていうのは
それ自体に
美しさがあるのではないだろうか
2020年6月12日金曜日
海の一片
鮮魚店で売られていた 籠盛りのゼンゴ
今日見た海のように
キラキラ輝いている
改めて 家に帰ってじっと見ても
美しい
けれども そんなことより 美味しそう
はい いただきます
2020年6月11日木曜日
ちょっと そこまで
海のそばで ちょっと休憩
天気のよい空を 眺めていると
壁に 何やら気配を感じる
どこまでいくのだろう
ちょっと 遠出しすぎたんじゃない?
2020年6月10日水曜日
これから
その昔 酒樽などに取り付け使われ
いつしか倉庫の片隅で
忘れ去られてしまったようだ
少し残った メッキの部分に
自分の姿が 映り込む
コックがひねられた時代に
自分は何をしていたのだろう
そして 未来に
どんな姿が 映るのだろう
2020年6月9日火曜日
Truth
「蜂蜜をすくったら こぼしてしまった…」
本当にそう?
人は 見た目の印象で
思い込む事がよくある
物事をじっくり見ることって
大切なことだと
ふっと考える
何にも付いていないスプーン…
2020年6月8日月曜日
たしかなこと
外されて何年経つかは知らないけれど
何だかこいつはかっこいい
その昔
エンジンの中で
ガンガン働いていたんだろうな
2020年6月7日日曜日
休日の海
どこから どんなふうに どれくらいかけて
たどり着いたのだろう
晴れた日の浜辺で 勝手に空想を膨らませ
物語にしてみる
そんな ぼんやりとした 時間を過ごすのも
たまには いいなと思う
2020年6月6日土曜日
日曜の午後
久しぶりの休日
3日前に来た台風で
痛んでしまった小屋の壁
ちょっと修理するついでに
かわいらしい巣箱を作ってみた
今日は、とても天気がいい
2020年6月5日金曜日
無心
人間って 何かに一生懸命になっているときは
とても 「いい顔」をしている
そんな人の姿を見るのが好きだ
一生懸命になる理由は それぞれ違うけれど
その姿から
元気になる エネルギーをもらえる
2020年6月4日木曜日
あの海の香り
遠く離れた
あのおじさんのところで作られた
メザシを 店で見つけた
家に帰り 袋から取り出すと
遠く離れた この地にも
あの海の香りが届く
みんな 元気かな
2020年6月3日水曜日
shape
白くなった この塊に
とても美しい形をしていると 感じてしまう
表に出て飾る場所でもないのに
その造形は 無駄な部分が削り落とされ
本当によくできている
自然は 優れた芸術家であることを
またしても 思い知らされた
2020年6月2日火曜日
きっかけ
蛍光灯を点灯させる ほんの一瞬に必要な点灯管
役割は ほんの一瞬
でもこれがないと 灯をともすことができない
人生の中にも そんな風な
時間や人や場所や物がたくさんある気がする
これから どれだけ 見つけられるだろう
2020年5月30日土曜日
生きる場所
生けていたバラの花が、色あせた乾燥花になった
そのなかの1本を 別の瓶に入れてみた
それはそれで 趣深い雰囲気を 創り出す
捨てるのも 生かすのも
見る人の心のありよう次第で
どんな風にも 変わるものなんだ
2020年5月29日金曜日
Shining eyes
ガラスの玉の中にある らせんをじっとみていると
子どもの頃に 電池をつないで
オレンジ色に輝いたそれに
わくわくしたことを思い出す
きっとその瞳にも オレンジ色の光が輝いていてことだろう
あの頃抱いた気持ちを いつまでも持ち続けていたい
見えないけれど
大切な人が 別の大切な人を思い花を買ってきた
さりげなく部屋に飾られただけだけれど
思いが伝わってくる気がする
そういうのが自分は苦手だけれど
そんな風に 気持ちを伝えられるのは
素敵なことだと思う
2020年5月28日木曜日
One team
ガソリンがあればいいわけじゃない
空気があればいいわけじゃない
新しければいいわけじゃない
それぞれが それぞれの
役割をちゃんと果たしたら
ちゃんと動く
力強く動く
海の輝き
同じ魚なのに 大きさによって名前が変わる
出世魚と呼ばれ
重宝される おめでたい魚
でも、そんなことより
美味しいから好き 形も好き
そして何より
小魚を追い海中で キラキラ輝く
その姿が好き
2020年5月27日水曜日
逆転
店の隅で見つけた 古いチューブ
時を重ねて
何とも その存在感が魅力的
どんなにまわりが変化しても
しっかり使える絵具が
中にちゃんと詰まっている
本当に真っ白な絵具が
変わらずにいられるって
素敵なことだ
Open!
これまでに色々な経験をしてきた
いいこともそうでないことも
それらがあって 今の自分がある
これからやりたいことは 何?
自分の心に 鍵を掛けず ありのままの自分を受け止め
行ってみたいと思う方向へ
歩んでいきたい
鼓動・Reincarnation
あの頃 憧れていたステレオの中で
ぼんやりと光っていた 電気部品
これが何だか
わからない人も増えただろう
いまは 光ることさえなくなったけれど
じっと見ているだけで 胸が高鳴る
大人になる前の ワクワクはたくさんあったほうがいいのだ!
2020年5月26日火曜日
Existense
勢いよく
いろんな絵の具を 塗った後が残って見える
大きな面を気持ちよく
滑って 滑って
色とりどりにしていった証拠だ
頑張った姿が 見えるようで
はがれかけた塗料や傷も
カッコよく見えてくる
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散歩道
「食べきれないから貰って」 その言葉を待ってました 日に日に気になる塀の上 散歩中に 毎日チェック もう食べごろだったんです ありがたく 遠慮なく いただきます
えのきのねもと
木陰から ふと見上げると 高いところに キラキラ キラキラ その昔 ここに座った旅人も 眺めていたのだろう 何処に向かって歩もうか 進める道は一つだけ どうせ行くなら 楽しもう
HOPE
「 何か」に縛られて 右往左往して もがいてみても 思うようにならないことがある そんな「何か」があっても 心の中で描く世界は 縛られない どんどん広げて 広げて 広げて 私を縛る本当の「何か」を 弾き飛ばそう