nico先生は、陽当たりの良い海辺の診療所で、人々が元気で過ごせるように願いながら、日々診療にあたっています。そんなかたわら、時々ぼんやりしながら、いろいろなことを思うのでした。
まだ肌寒い日
夕食に 添えるの探しに 外に出る
赤いの 赤いの どこにある
おっと 茂った緑の 葉の奥に
隠れていたのを見つけたぞ
あさってくらいの 食べごろを
#ニコ先生の海辺の診療所より
岩のように 藻のように
なりすましているのか
自分の見ている景色になるなんて
体のどこに力を入れたらできるのか
そもそも その道を選んだことが
正しいと思わせる
説得力を持っている
変えない姿
暑い日 寒い日 雨の日 風の日
厳しいときの変化にも
動じず 耐えて 繋げてきた
だから 堂々として見えるんだ
ちっちゃいなぁ 自分
毎朝のぞくと
涼しげに 泳いでる
えさをおとすと
狂喜乱舞
ぱくぱくぱくぱく
ぱくぱくぱく
この瞬間を生きている
気がつくと パンッ
と口をひらいてる
口の奥は ガーネット鉱山
もいでしばらく置いとくと
その紅は深くなり さらに輝く
でもそれはどこかで
悲しい黒茶になる
ちょうどいいって
いつなんだろう